山田ひさ(秀砂)は、3つのぶれない志「命を守る場所の確保」「市民力に資金を」「まちづくりの中心には市民」で、いままでに築き上げた「共感と信頼感」を大切に育てながら進んでいきます。

茅ヶ崎ゴルフ場開発プロジェクト(素案)

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住民を中心に考えるまちづくり・・・・

安心・安全確保の場所 (現状海岸地区6万人の広域避難場所に指定)

◆延焼火災からの広域避難場所・・・

  • 南側に唯一残された広大なみどりに包まれたゴルフ場の形態は、火災からの逃れた人々の命も動物たちの命も守り、みどりの力で心をも癒す場所になり得る

◆津波避難タワーの役目・・・

  • 防砂林を含め5重に重なる松の木と、芝生に覆われた高低差(最高値10.5m1国道と同じ)はゴルフ場奥の地域に津波の被害を軽減させる利益をもたらしている
  • 提案内容のクラブハウスとホテル・コンベンションルームには在住人がいないので津波避難の場合は全てが解放可能も大きなメリット

◆災害復旧時の芝と土の広場の役目・・・

  • 災害によっては町全体が焼失、がれきに覆われるなどの問題が起こりテントによる避難生活や動物たちの生活場などが必要になると考えられ、芝と土の場所は貴重になると考えられる

公園でなくゴルフ場で有る事のメリットを考える

◆公園は税金を使うだけで収益はうまず、
ゴルフ場と同じメンテナンスは不可能

  • 現状ゴルフ場で在ることで、市には年約1億3千万の収入がある
  • かけがえのない南側市民の命を守る場所は今の形態がベストである

大手事業者開発のメリットとデメリット

◆メリットは・・・初期計画が
上手くいっている間は安定に持続する

  • 決定してしまえば丸投げで心配ない、近隣住民や市民には関係なく出来るのを楽しみにしていれば良い

◆デメリットは・・・失うこと、
近くていちばん遠い存在になる

  • そこはもう近隣住民や市民の声は届かない治外法権の場所、行政は個人事業者に意見は言えない
  • 夢のようなプロジェクトの説明だったはずがふたを開けたら話が違ってももうどうにもならない、既に事業者のものなのです(最初の形態は10年経過すれば変えられる)
  • 災害時本当に地域住民を優先してくれるのか、行政と事業者の取り決めに、責務は発生しない
  • 結論はその広域避難場所の中は金銭が介在しなければ関われない場所になり、命が守れる保証は失い、要請も出来ない場所になる

私達の提案

潮風とみどりに集う「エンゲージメント・シティー」
海風と緑松・静と動がおりなす緩やかなクロスウエーブの心地よい波動をうけとめて、エンゲージメントを高める人々・・・
そこは茅ヶ崎の地で育まれた風土と文化の恵みを、心とからだの全てでうけとる事の出来るとくべつな場所です・・・

<静・癒す>  静はみどりと潮風を活かした年代をこえた癒しの場所

週末の基本ターゲットは大人 「都会で働く女性達」「ゴルフプレイヤー」

  • 身も心もくたくたになったら、オフィスから直行「癒やしと刺激を受けて」次の2週間を新鮮な心と体で・・・月曜はオフィスに直行!
  • 未病チェック機能の充実  責任有るポジションにいる女性特有のストレスを2週に1度のペースでチェックデータを管理する「女性の未病」
  • ストレスと疲れを軽くすると同時に、長期間の未病チェックデータを蓄積する事で自分の身体を知り安心をえる事は仕事をこなす自身につながる最重要点
  • 高齢のゴルフプレイヤーも多いので、プレイ前後の身体チェックデータを作成

平日のターゲットは奥様方 ・「サンセットヨガと未病チェック」 ・ゴルフパックは「未病チェック」付き ・多彩な宿泊パック有

  • 心とからだが大切と感じたら・・・ゴルフ場という・・・公園では味わうことの出来ない非日常的感覚に身をおいてリフレッシュ
  • 別荘文化名残のたおやかな気の流れは茅ヶ崎特有のもの・・・

昼間のママ達は「裸足で芝生のチビラン」で子ども達は自由に走り回り、サイドカフェで見守りながらの情報交換

  • ちいさな子ども達にはドックランならぬ、チビランで自由に遊ばせて、ママはゆっくりカフェオレ
  • マルシェランチは交代制、うちのランチは絶品と名乗りを上げたあのお店が来たら嬉しいかも・・・

早起きシニア達には「モーニング朝食」を・・・焼きたてパンとコーヒー紅茶のみ・・・新聞持ってきて下さいね~

  • 「潮風のなかでの朝6時~の朝食が一日のスタート」 なんて贅沢! お年寄り達の憩いの場所でありたい・・・茅ヶ崎のご自慢パン屋さん腕をふるってください
  • 気が向いたら、パンとコーヒーもって浜辺へなんて素敵じゃないですか・・・素敵なお年寄りは私達の自慢です・・・

サンセットまでの2時間・・・みごとなまでに姿を変えるゴルフ場は、だれでもが集えるみどりと潮風のパブリックスペースに

  • 非日常であり、ステイタス感の有る場所が、すぐ近くに存在しそこを利用できるとなれば地域住民にとっても何よりも大切な「プライドオブプレース」になるでしょう非日常であり、ステイタス感の有る場所が、すぐ近くに存在しそこを利用できるとなれば地域住民にとっても何よりも大切な「プライドオブプレース」になるでしょう
  • 日が落ちるまでの数時間をみどりの中を散歩するお年寄りや芝生を走り回る子ども達・・・年に何回かは午後から全面解放
  • みどりの芝生にねころがり、流れる雲を仰ぎながらのグリーンヨガ・・・大地と空からの癒しの気を身体一杯に受けてリフレッシュ、非日常を堪能してください
  • 美しい日没の時間を、茅ヶ崎住民皆でわかちあう「トワイライト・マルシェ」や「トワイライト・ミュージック」などのイベントでゴルフ場を全面解放・・・
  • 多くの恩恵をもたらすこの場所を茅ヶ崎住民で守り抜き、感謝と共に享受し次世代へ引き継ぎましょう・・・

<動・プライドオブプレース>  感性が響き合う出逢いの場所

この地だからこそ生まれた感性は、訪れるひとを心地よく刺激し緩やかな対流を創造する・・・

  • 松を吹き抜ける風のように多様な流れを創りだし、満ち引きする海のように深みの変化を楽しむ・・・穏やかで秩序の有る出会い
  • 茅ヶ崎の若いクリエターのポテンシャルを発表する場所であり、偶然訪れた人と価値を共有する場になるかも知れません
  • 絵画・書・アクセサリーなどあらゆるジャンルのモノであったり、新しいコトの提案だったり・・・行政・会社に頼らなくとも発表出来る交流の場・・・
  • 画一的リゾート施設では経験することのできない、茅ヶ崎の風土と文化が生んだ多様な心と体と意思の流れを感じる事ができる唯一無二な場所

風土の危機・・・この地に住む人々が大らかであったため、いまはほとんどの松林を失うことになってしまった

  • 多く地がそうであるように経済優先の開発により、茅ヶ崎南側は火災延焼クラスター地域と呼ばれるに至り、茅ヶ崎ゴルフ場は南側に残った延焼火災から住民の命を守り切れる唯一の広大なみどりの砦になってしまいました
  • 先人から継承し茅ヶ崎を愛し住む私達は、この地の危険性を知った上でも余りある誇りをこの地に持っているのです、市民の集合知を活かし開発から守ってゆきます
  • 茅ヶ崎人が考える提案には、継承された風土・文化と現代に活きる知恵、他との交流設定に今までにはないオリジナリティーが反映されています

文化の継承・・・別荘地として政財界・文化人に・・・風土の良さで結核療養所として愛された茅ヶ崎の海岸線

  • 海の豊かさと山の豊かさの両方が、それぞれの個性を活かした新鮮な食物をもつ贅沢さは守られ継承されて行くべき宝でありそれを感じた若い力が新しい方法で食物を育て始めている・・・その一つがEM菌です、それを最大限に活かし切った「ホテル」が提案されました
  • 「未病のチェック」などの身体メンテナンスや心の癒しをテーマにする事は、療養所を受け入れ名を知らしめた文化の継承といえます

 

《働く女性》持続的に働くために、約8割以上が忙しい平日でも、休息を意識している


持続的に働くために、忙しい平日でも休息や息抜きを、「とても意識している」が33.2%、「やや意識している」が45.1%となり、約8割近くの方が意識していると回答しました。次に、具体的な休息や息抜きの方法について調査をしました。

最後に、家事や育児などの主婦業から解放される日があったとしたら、どのように過ごしたいか調査をしました。

働く女性は、無理なく持続的に働くために、意識的に休息や息抜きをし、日々の疲れやストレスを溜めないよう「休み方」を工夫している一方で、家事や育児から解放される日があったとしたら、ゆっくりと休んで自分の時間を過ごしたいという願いがあるということがわかりました。

働く女性の約8割が運動不足だと認識するも、定期的な運動の実施は4人に1人にとどまる

現在の運動の状況について、「運動不足だと思う」が55.5%、「運動不足だとやや思う」の27.1%と合わせて、実に8割以上の方が、運動不足であると感じていることがわかりました。


次に、運動不足だと思う理由については、「慢性的な肩こり・腰痛」が49.2%、「疲れがとれない」が49.1%となり、「いつも肩こりがひどく、違和感がある状態が続いている(50代)」や「毎日の疲れが年齢とともに抜けなくなってきた(40代)」など、体の不調だけではなく、「体型が変わった・洋服のサイズが合わなくなった」が45.2%など、「体重・体型が戻らなくなった(50代)」など、見た目の変化がきかっけで、運動不足だと感じていることがわかりました。

次からは、体型・健康維持のための定期的な運動の実施や、内容について調査をしました。
まず、体型・健康維持のための定期的な運動の実施については、「現在定期的な運動をしている」が25.5%で、4人に1人が何らかの運動を実施しており、「過去にしていた」32.1%、と合わせると、約6割近くの方が、定期的な運動の経験があることがわかりました。一方で、「定期的な運動をしたことがない」は28.5%でした。

次に、運動の頻度については、半数近くの46.2%が「週に1回~2回位」でもっとも多く、少数派ではありますが10.5%の方が「ほぼ毎日」と回答をしました。

健康や体型維持のための具体的な運動や取り入れたことがあることについては、「自分で簡単にできる運動・トレーニング」が58.6%でもっとも多く、「ウォーキング・散歩」の37.7%、「ジム・トレーニングスタジオに通う」28.2%と続きます。また、「何かしら仕事をする」が25.3%と4人に1人が何かしら仕事をし、体を動かす機会をつくったり、人と会うことで刺激を受け、健康や体型の維持に努めているという結果となり、図表6の通り、あまりお金をかけずに日々の生活の中で、効率的に無理なく続けることができる運動を取り入れている傾向がわかりました。


運動を実施したことにより、6割以上の方が、「意識の変化があった」と回答し、具体的には、「前向きになった」が34.1%でもっとも多く、「日々の生活が楽しくなった」20.2%、「動くことが苦痛でなくなり、イキイキと家事や仕事ができるようになった」が19.0%と続きました。コメントからは、「考え方も前向きになり、頭もさえて仕事がはかどるようになった(40代)」、「運動のあとの気持ちが晴れやかになり日々の生活が楽しいと思えるようになった(50代)」、「体力がつき、柔軟性、筋力も着いたことで仕事もしやすく疲れにくくなった(50代)」、といった声がありました。

最後に、10年後も健康的な体を維持し、持続的にイキイキと活躍する(何かしら仕事をする)にはどんな工夫をしたらよいと思うか調査したところ、「仕事を始めて、週に何日か季節に関わらず強制的に外を歩くことを習慣づけている。(40代)」、「定期的に行きたい地域に仕事を入れて、出歩くようにする。人と接する仕事をするため、普段から美容に心がける」といった前向きな声がありました。

就労の場における女性

管理職に占める女性割合の推移

女性の勤続年数は徐々に長期化傾向にあるが,管理職に占める女性割合は依然として低い。
総務省「労働力調査(基本集計)」(平成24年平均)によると,管理的職業従事者(公務及び学校教育を除く)に占める女性の割合は,平成24年は11.6%で,依然として低い水準にある。
厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(平成24年)で女性管理職を役職別に見ると,係長相当職の割合が最も高く,平成24年は14.4%となっている。上位の役職では女性の割合が更に低く,課長相当職は7.9%,部長相当職では4.9%であり,いずれも長期的には上昇傾向にはあるものの低い水準にとどまっている(第1-2-14図)。

有配偶者で低い女性の労働力率

女性の年齢階級別労働力率を未婚者,有配偶者別に見ると,20歳代から40歳代にかけて有配偶者の労働力率は未婚者の労働力率よりかなり低くなっている。未婚者は20歳代後半をピークに年齢とともに徐々に下降するのに対し,有配偶者では40歳代後半がピークとなっており,この傾向は昭和50年,平成2年,24年とも変わらない。
有配偶の女性について,年齢階級別に年を追って見ると,20歳代後半の労働力率は過去に比べ大きく上昇しているが,30歳代前半の変化はそれほど大きくなく,平成24年の30歳代後半及び40歳代前半の労働力率は, 2年とほとんど変化がない。これは,子育ての時期が遅くなったことなどにより,労働市場から離れる時期が高い年齢層に移行したことも影響していると考えられる(第1-2-12図)。

エクササイズ

「嫌なことがあっても体を動かしたら気持ちがすっきりした」という経験は誰にでもあるのではないでしょうか?
私たちの脳は、20分程度の軽い運動をするだけでも

  • 脳を育てるBDNF
  • 認知と注意力を高めるドーパミン
  • 気分を高めるノルアドレナリン
  • 抗うつ効果を持つセロトニン

といった、様々な脳内ホルモンが分泌されて、これがストレス発散や幸福感を抱くのに効果を発揮します。
更に、運動はうつ病の改善にも効果が見られ、運動を習慣にしている人は、そうでない人に比べて気分の浮き沈みが少ないということもわかっています。ハーバード大学のタル・ベン・シャハー教授いわく「運動をしないのは憂鬱になる薬を飲んでいるようなもの」だそうです。

研究論文 「スロー・エクササイズの有効性」

第1章 研究目的

「ファスト・ボディ(fast body)」とは『観念により硬直して<ゆるみ>を失っている状態にある身体』のことをいう。その「ファスト・ボディ」に対する言葉として、私は「ス ロー・ライフ(slow life)」を身体に置き換えた「ナチュラル・ボディ(natural body)」という概念を考え、『忙しさの中でも独自の身体リズムを持ち、心のバランスを保ちながら本来あるべき姿を取り戻した自然体の身体』と定義づけた。

私は、心豊かに生活するための理想的な身体はこの「ナチュラル・ボディ」であると考える。「ナチュラル・ボディ」を取り戻すために、最近テレビや 雑誌などのメディアだけでなく、現にカルチャースクールの中でも注目が集まっているのが、本研究の中心となる「スロー・エクササイズ(slow exercise)」である。私はこの研究をするにあたって、スロー・エクササイズを『身体を鍛えるためだけの単なるエクササイズとは異なり、息が上がる ような激しさとは相反するゆっくりした動きで、癒しの効果も加えられたエクササイズ』と定義した。

私がこの研究を通してもっとも解明したいことは、現代社会において慌しくファストな生活を余儀なくされている人々と、スロー・エクササイズに魅了されている人々の間に何らかの関係性があるのかということである。

スロー・エクササイズは最近注目されはじめた分野であり、このカテゴリーでの先行研究はほとんどなされていない。そこで本研究では、現在スロー・ エクササイズを行っている人々のライフスタイルの実態と、スロー・エクササイズに対する目的意識や心理傾向を調査し、人々がスロー・エクササイズに魅了さ れる原因を明らかにしていくこととした。それとともに、スロー・エクササイズは忙しい毎日を送る現代人にとって、はけ口となる有効性を持ち合わせているの かを検討することとした。そして、今後のエクササイズに求められる要素を明らかにするとともに、現代を生きる人々に、心豊かに生活する新しいライフスタイ ルを提案することを目的とする。

(1)年齢とエクササイズの関係

年齢が上がるにつれ、スロー・エクササイズをしている割合が増えている。
ヨガをしている人は50代・60代以上で44%と約半数を占めている(図1)。
逆に、ハードに位置付けているジャズダンスでは20代までの若者で過半数を占めている(図2)。

(2)エクササイズの効果について

エクササイズをしている際に感じている効果を被験者の主観で答えてもらった。
スロー・エクササイズに関しては、「リラックス」「柔軟性の向上」「疲れがとれる」などが目立っている(図3)。

ヨガ 感じている効果(図3)

  1. リラックス:18%
  2. ストレス解消:12%
  3. 柔軟性の向上:25%
  4. 疲れがとれる:20%
  5. 楽しい:11%
  6. 姿勢の改善14%

(3)POMSテストによるスローエクササイズの効果について

POMS(Profile Of Mood States)を用いて、ヨガを行う前と後との気分の変化を比較した(図4  ヨガ前後の気分の変化(n=22))。*=p<0.05、**=p<0.01、***=p<0.001

[1]緊張< T >

  • ヨガを行った後に得点が低下した。緊張に関しては、p<0.001で有意差がみられた。このような高い有意差がみられたことから、ヨガを行った後の緊張感の緩和(リラックス)効果は高いということがいえる。

[2] 抑うつ< D >

  • ヨガを行った後に得点が低下した。抑うつに関しては、p<0.05で有意差がみられた。よって、ヨガを行った後の抑うつ感の軽減効果が得られるということがいえる。

[3] 怒り< A >

  • ヨガを行った後に得点が低下した。怒りに関しては、 p<0.01で有意差がみられた。よって、ヨガを行ったことにより心が穏やかな気分になるということがいえる。

[4] 活動性< V >

  • ヨガを行った後に得点が上昇した。活動性に関しては、ヨガを行った前後の比較で優位な差は認められなかった。

[5] 疲れ< F >

  • ヨガを行った後に得点が低下した。疲れに関しては、ヨガを行った前後の比較で優位な差は認められなかった。

[6] 情緒混乱< C >

  • ヨガを行った後に得点が低下した。情緒混乱に関しては、p<0.01で有意差がみられた。よって、ヨガを行ったことにより精神が安定する効果が得られるということがいえる。

第3章 考察

1. スロー・エクササイズの有効性について

本研究では、スロー・エクササイズを『身体を鍛えるためだけの単なるエクササイズとは異なり、息が上がるような激しさとは相反するゆっくりした動 きで、癒しの効果も加えられたエクササイズ』と定義した上で、スロー・エクササイズとゆとりの関係性の有無を調べ、現代社会においてのスロー・エクササイ ズの有効性を検討し、それを含めた新しいライフスタイルを提案することを試みた。

まず、年齢との関係についてだが、年齢が上がるごとにスロー・エクササイズが受け入れられていることがわかった。中高年層に受け入れられる理由としては、始めたきっかけをみると「運動不足」や「体を鍛える」などの今までの自分の体を見つめ直すというような理 由から入っている。これはスロー・エクササイズの特徴として挙げられている、「自分自身をみつめること」にあてはまると考えられ、また、他の特徴である 「スローな動きで行うこと」「呼吸を大切にすること」なども、リズミカルな動きに苦手意識がある中高年層に受け入れられる要因となっているのだろう。

次に、スロー・エクササイズをして主観的に感じている効果は、「リラックス」「柔軟性の向上」「疲れがとれる」などが共通項目として挙がった。これは、他のエクササイズに比べて、ゆっくりとした動きやテンポに追われる感じがないことから、感じられる効果だと思われる。

2. ヨガの具体的有効性について

とくにヨガについてPOMSを用いて実際に感じている効果を調べてみたところ、ヨガを行う前後で、活動性以外の5つの因子(緊張、抑うつ、怒り、疲れ、情緒混乱)において行った後のほうが低い値を示した。

緊張< T >はp < 0.001、抑うつ< D >はp < 0.05、怒り< A >はp < 0.01、 情緒混乱< C >はp < 0.01で有意差がみられた。このことは、スロー・エクササイズをすることで、POMSの中での負の因子が正の方 向へと移行しつつあることを示している。つまり、スロー・エクササイズは緊張でがちがちに硬直した身体(ファスト・ボディ)をリラックスさせ、日常のスト レスやいらいらを和ませ、精神安定を導く効果があることが、示唆されたといえる。

ただ、他の4因子に比べて活動性因子と疲労因子に関しては有意差が見られなかったことが意外だった。ヨガをすることで、活動性が上がり、物事に対 して前向きになれると予想したのだが、やはりリラックス効果のほうが強く出たようだ。金光はカチャーシーという速いテンポの琉球舞踊についての研究におい て、踊ることが踊り手のエネルギーを賦活し、気分を高揚させる、と述べている。牛島らも、有酸素運動(エアロビクスなど)をすることにより活動性の増大が 見られたと報告している。これらの報告はこの研究と類似している。この忙しい今の時代を生きるのに、リラックスは当然必要だが、ある程度の活動性が無いと ポジティブになれず、時代に飲み込まれてしまう。スロー・エクササイズは、これまでの報告にある有酸素運動やリズミカルな音楽を伴うダンスとは異なり、前 向きな気持ちを促すというよりは、癒しの効果を強く持ち合わせているといえる。このことは、スロー・エクササイズには今までのエクササイズとは違う新しい 利用価値があるということを示しているのかもしれない。

ヨガを行うことによりまた、主観的な効果として挙がっていた「疲れがとれる」についても、有意差は表れなかった。これは、ヨガの経験者と初心者で、ヨガの正しい方法により近づいていたかによる差が現れたからではないかと推測される。

そして、対象者が行っている11のエクササイズを3つのスロー・エクササイズ(ヨガ、ピラーティス、太極拳)と8つのハード・エクササイズ(フラ ダンス、静的ストレッチ、クラシックバレエ、ジャズダンス、タップダンス、ダンベル体操、ウォーキング、エアロビクス)に分けて、日常生活にゆとりを感じ ているかという質問と掛け合わせて比較したところ、その差ははっきりと現れ、スロー・エクササイズ群のほうが、日常生活にゆとりを感じている割合が高いこ とが判明した(図5 エクササイズとゆとりの関係)。

これらのことを総合して、スロー・エクササイズは現代社会を生きる私達にとって、その生活を内面的に豊かにしてくれる可能性を持っているといえる。

掲載に際しては、横浜国立大学教育人間科学部・蝶間林利男教授にご協力いただきました。深く感謝申し上げます。
なお、この調査には国際ヨガ協会・東京西支部砧学園(永瀬晴美学園長)が関与しました。

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